2008年レッスン日誌

「最近読んだ本」の中で心に響いた言葉をご紹介しましょう。95歳で現役のかな書きの第一人者である杉岡華邨(かそん)さんが対談の中でお話している一部です。「技術と芸術とはまるで性質の違うものです。つまり芸術はその人間の本当の創造ですから、人が芸術を教育するということ自体、矛盾しているんです。けれども、自分の考えを押しつけるのではなしに、ある例を示してこういうことをやればこうなる。こういうことをすればこうなると、比較において教えることはできますね。だからその人が、教育によって天分を捻じ曲げるのではなく、その人自身が発展していくような教育はどうすればよいか、その人の能力を、自ら創造的に発展させていくような教育の仕方を考えることが大事ではないかと思うのです。」
う〜ん、大変なお言葉だと思います。この言葉の重さを大事にしながら私も生徒の皆さんの天分を発展させていけるようなピアノを教えることが出来るのだろうか…私自身に与えられた生涯の課題だと肝に銘じ日々精進しなければと痛感しました。
いよいよ来月に迫った発表会に向けて最後の追い込み練習に頑張っていきましょう!(11/8)
「若葉の会」
今年も14回目の大人の発表会開催がすることができました。今年は初めての参加者7人を迎え、20人の仲間と共に楽しい発表会を終えることができました。皆さん、仕事をもちながら、育児に追われながら、介護をしながらとそれぞれに多忙な日々を送られていますが、ピアノに対する熱心な気持ちが演奏に表れて本当に素晴らしい発表会でした。大人の演奏は上手い、下手ではなく心に語りかけるような演奏なので、たくさん間違っても途中で止まっても心温まる演奏でしたね。また、来年に向けて大好きなピアノを練習していきましょうあ。心からお疲れ様!そしてありがとうございました。プログラムの詳細はこちらから!(10/5)
「コンクール」
夏休みも終わり、9月になりました。この夏休みに4年生のA君、Hチャンはピティナ、ヤングアーティストコンクールに意欲的に取り組み、頑張りました。それぞれが優秀賞をとることができ、熱い暑い厚い夏が終わりました。

9月からは全員が12月の発表会に向けての練習に入ります。最年少(4歳)の生徒さんも2人参加しますよ。大人の発表会「若葉の会」は10月5日に吉祥寺の「ラ・フォルテ」で行います。こちらは最年長80歳のKさん、77歳のSさんはじめ後期高齢者のなんて言わせない勢いで25歳から80歳までの20人ほどの大人の生徒さんが一年がかりで練習した曲を披露します。
芸術の秋に向かって、皆さん頑張りましょう!(9/10)
「八手連弾」
今日は八手連弾について!先日有志の大人の生徒さんで、八手連弾を試みました。2台ピアノを使って4人で演奏します。普通連弾は2人で1台ピアノで演奏したり、2人で2台ピアノを使ってやりますが、我が家のレッスン室にある2台のグランドピアノを生かして4人で八つの手で連弾に挑戦しました。曲目はヘンデルの「水上の音楽」を八手連弾用に編曲したものです。最初は一人ずつレッスン。次に1台で2人ずつの合わせ、最後に4人で合わせて演奏してみました。皆さん、八手連弾ははじめてなので、どうなることやと不安気味でしたが、合わせてみるとなかなかものになっていましたね!最後は満足(?)いく演奏で終了しました。
連弾は一人では味わえない面白さや、アンサンブルの練習にもなり、とても勉強になりますね。
連弾は普段なかなかできませんが、今年の12月の発表会にはソロのほかに、連弾もやりますよ。その時は2人連弾ではなく1台3人6手連弾もやりますのでお楽しみにね!(7/24)
                         

   
6月の梅雨時になりました。今日は「基礎教育とは何か?」について考えてみました。ピアノを弾くための「基礎」というと楽譜の読み方、体や指の使い方など、いろいろな要素があげられますが、大切なのは「表現すること」「感じること」の力を育てることが基礎教育だと思います。ここで私が一番に思うことは「家庭もしつけも基礎教育のひとつ」ということです。私は家にやってくる生徒さんにまず、玄関に入ったら靴を揃える、から始まって、ご挨拶、返事、レッスン中の態度などおそらく他の先生よりピアノ以外のことでうるさいかもしれません。いや、実際うるさいです。ピアノだけを教えれば、そんなものは家庭で教えればいいじゃん!と思われる方も多いと思いますが、レッスン時間に遅れてきたり、返事も挨拶もしない、靴は脱ぎ捨て…等々ピアノを習う以前にすることをきちんと出来なければ「何のためにピアノを習うのか?」がわからなくなってきます。ピアノを習いに来る生徒さんがみんなピアニストになるわけではありません。そういったしつけの基本的なことが基礎教育、そしてそれがピアノという言葉の変りに伝えるもの、伝えたい感性を培っていくものが基礎教育だと思っています。そのために必要なのがテクニックではないでしょうか。最近は忙しさにかまけて、物事を機械的にこなしていく自分を発見して、唖然としました。もう一度「表現すること」「感じること」の原点に立ってみようと私自身が基礎に立ち返ろうと感じている今日この頃です。(6/20)
最近、決して上手く弾いているわけではないのに、私の心を動かすのピアノ弾く生徒がいることに気付きました。小学校1年生のS君と2年生のR君です。S君はまだ習い始めて1年もたっていません。指の形もよくないし、音も弱いです。R君も野球が大好きな活発な男の子で、ピアノも流暢に弾くことはできません。でも二人の演奏に共通しているものがあります。それは「語りかける演奏をしている」ことです。彼らはきっと、自分たちが弾く曲に対して無意識に自分の気持ちを語りかけているんだなぁ…と思います。ただ楽譜に書いてあることだけを弾くのではなく、自分の音楽をその中で表現できるからきっと聴き手に感動をあたえるんだろうなぁ…と思いつつ、一音一音を大切に心をこめて奏??荳??d?????????でようと再認識した今日この頃です。(5/17)
みなさんは今、FOX・TVで上映中の「アメリカン・アイドル」という番組をご存じですか。いわゆるオーディション番組で、日本でもかなり昔から「ちびっこのど自慢」(古い?)、「スター誕生」、「10週連続勝ち抜きのど自慢」などの番組がはやっていましたね。今、全米では大人気番組になっており、最後に残ったチャンピオンは本当に抜群の歌唱力やセンス、音楽性を備えておりスターへの道を確実に進んでいます。
同じ曲でも歌い手によってアレンジや表現や演出を変えるだけで原曲とは異なる曲になっていくこと、それは歌い手の個性をうまく捉え、なおかつ、その歌の本来の価値を損なわずに表現できるかが審査の対象になています。
この番組を見て、毎回感じることは「自分の個性を知るということ」がとても大切だということ、自分では分からず今まで眠っていた別の自分が他人の意見で発見できることも多々あり、あらためて自分を見直すことが大切だということを感じます。

 私たちが日々練習しているクラシック音楽はいわゆる「再現芸術」と言われています。いかに作曲者の意図を正しく表現することができるかが大切であり、単にその曲を演奏するのではなく作曲者がその曲をいかなる意図で作曲し、また、その曲が誕生するにあたっての経緯や時代背景などを調べていくことが大切です。さらに、そこで演奏者の個性を表現することも重要な演奏条件になりますから、これも同じ曲でも演奏者によって違った曲になっていくわけですね。
「自分を知る」ことがいかに大切か、そして、日々のレッスンでその気づかない自分を知ることを少しでもお手伝いができればと思いながらレッスンしているで毎日です。
 
 連休も後半に入りました。この休みは日頃、多忙な私にとってはとても貴重です。今まで十分に練習できなかったエチュードを中心に練習を重ねていますが、知られざる自分がいないかを再認識してみたいという期待に満ちた連休を味わっています。皆さんはどのような自分を再発見したいですか。がんばれ!私の「ピアノ・アイドル」たち!(笑)(5/3)
4月になりました。幼稚園に入園されるお子さん、小学校、中学校、高校にそれぞれ入学する生徒さん、そして、初めてピアノを習いだした小さなお子さんと大人の方々、また、頑張って練習しましょうね。
6月から始まるコンクールや10月には大人の「若葉の会」発表会、そして12月14日は生徒さんの発表会を予定しています。
みなさん、どんな曲が弾けるかな?発表会のまでだけでなく、日々の練習が大切ですからしっかり練習して自分で弾きたいなぁ…という曲があったら伝えてね!さあ、新学期も始まります。
楽しく練習していきましょうね(4/1)
音楽のもたらす効用について    今日は音楽が与える効用についてお話します。
私はずっとずっ??荳??d?????????と前、音楽療法について勉強していたことがあります。日本は今では音楽療法士という職業が現れて、制度なども国が認定するというところまでになってきましたが、当時はまだまだ「音楽療法って何?」と言われていました。でも、この世に音楽が誕生した時から、音楽が人間によい影響を与えた時点で音楽療法は存在したと思っています。
私は自分で色々な音楽を聴いて(ほとんどがクラシックですが)、こんな時にはこんな音楽を聴いたら心の状態が落ち着き、安らぐのではないか、と勝手に「音楽の処方箋」と題して私の独断と偏見、また数々の資料をもとに音楽療法で周囲の人の症状をきいてカセット・テープにその曲を録音してプレゼントしていました。それが意外に喜ばれたのです。
今日はその中のいくつかをご紹介しましょう。

気持ちに不安を感じる時…ベルク「抒情組曲」、ボッケリーニ「イ長調交響曲」、ドリーブ「シルビア」など
気持ちに元気が出ない時…バッハ「コーヒーカンタ」、ブラームス「マリアの歌」、ヘンデル「水上の音楽」など
血圧が高い時…ボッケリーニ「フルートと弦楽のための協奏曲ニ長調」、バッハ「バイオリン協奏曲」、ブルックナー「ミサホ短調」など
胃腸が重々しい時…ブラームス「ピアノ・トリオ ハ長調」、バッハ「2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調」、ハイドン「ひばり」など
気持ちが落ち込んでいる時…ミロー「謝肉祭」、シベリウス「フィンランディア」、プロコフィエフ「シシリア組曲」など

これらは、まだまだほんの序の口ですが、悲しい時などはむやみに明るい曲を聴いたりするより、静かな悲しさを漂わせた音楽が効果的な場合もあるそうです
(「カタルシスの原理」といって悲しみを溢れ出してしまう方法です)。
少しは参考になりましたか。まだまだ沢山ありますので、また別の機会にお話ししてみますね。(2/10)

寒い毎日が続きます。レッスンでは手がかじかんで弾き始めはなかなか指が動かなくて大変ですね。ピアノの試験はいつも1月〜2月の寒い時期が多いので充分にカイロなどで手を温めて臨んで下さいね。

15日に行われた紀尾井ホールでも鈴木弘尚さんのピアノリサイタルは圧巻でした。前半はシューベルトから始まり、ショパン、リストと内容が盛りだくさん、後半はラフマニノフ作品で通常の1.5倍の聴きごたえある演奏会でした。テクニックもさることながら、作品ごとに繊細な憂いをもって、いや〜こんなに弾きまくるピアニストって日本に何人いるのかしら?

今年はいい演奏会にたくさん行って感動を、鋭気を、そして自分の勉強をしっかりやっていきたいです。
 (1/30)

新年おめでとうございます。皆さんは今年をどんな年にしたいですか。今年の夢は何ですか。
??荳??d????????? 私は元旦に必ずピアノの「弾き初め」をします。午前中に3時間ぐらいです。そして今年も一年頑張りますから、少しずつでもピアノが上達できたらと願います(ちなみに今年の元旦はモーツァルト、ラフマニノフ、ヒナステラをさらいました)。
今年は子供の発表会、大人(若葉の会)の発表会、コンクール、コンサートなど盛りだくさんの行事が待っています。楽しみながらも時にはつらい練習もあるかと思いますが、一緒に頑張っていきましょうね。
一月から新たに習い始める生徒さん、少しドキドキ、ソワソワかな?笑顔で待っていますよ。
(1/1)
発表会が無事に終わりました。第一部の可愛い生徒さん、よくがんばりました。連弾もピッタリでしたね。普段練習のときはなかなか合わなかったけど、みんなの底力を見せてくれました。第二部は高学年の大人の演奏でしたね。
いつもより、よく弾けた子、練習では間違えないのにミスってしまった子、でも、みんな元気に頑張りました!
どの生徒さんもいつも練習している曲より、ずっと難しい曲の挑戦でした!みんな元気に弾きました!ありがとう!(12/18)
   
           第一部(年少〜小3)                                 第ニ部(小4〜大学生)
                                            発表会の一部分より

  
             幼稚園生ソロ                    小学生ソロ                         中学生ソロ

   
        幼稚園生連弾                   小学生6手連弾                        高校生連弾

12月14日(日曜日)東久留米にあります成美文化会館グリーンホールにてピアノ発表会を行います。第一部は幼稚園年少から小学校3年生までの生徒さんによる【ソロ】の演奏、続いてその生徒さんによる【連弾】、第ニ部は小学校4年生から大学生までの生徒さんによる【ソロ】、【連弾】の演奏になります。会場は14時、開演は14時15分となります。
日頃の練習の成果を存分発揮して頑張りましょう!連弾は自分だけでなく相手の演奏も聴きながらお互いに合わせるとこの大切さを勉強しましょうね!最後の追い込みの週になりました。風邪などひかないように体調管理も忘れないでね!生徒の皆さんがどんな演奏が出来るか楽しみであると同時に生徒、ご父兄の方々以上にきちんと演奏できるか一番キリキリしている私の今日この頃です。(12/7)
「最近読んだ本」の中で心に響いた言葉をご紹介しましょう。95歳で現役のかな書きの第一人者である杉岡華邨(かそん)さんが対談の中でお話している一部です。「技術と芸術とはまるで性質の違うものです。つまり芸術はその人間の本当の創造ですから、人が芸術を教育するということ自体、矛盾しているんです。けれども、自分の考えを押しつけるのではなしに、ある例を示してこういうことをやればこうなる。こういうことをすればこうなると、比較において教えることはできますね。だからその人が、教育によって天分を捻じ曲げるのではなく、その人自身が発展していくような教育はどうすればよいか、その人の能力を、自ら創造的に発展させていくような教育の仕方を考えることが大事ではないかと思うのです。」
う〜ん、大変なお言葉だと思います。この言葉の重さを大事にしながら私も生徒の皆さんの天分を発展させていけるようなピアノを教えることが出来るのだろうか…私自身に与えられた生涯の課題だと肝に銘じ日々精進しなければと痛感しました。
いよいよ来月に迫った発表会に向けて最後の追い込み練習に頑張っていきましょう!(11/8)
「若葉の会」
今年も14回目の大人の発表会開催がすることができました。今年は初めての参加者7人を迎え、20人の仲間と共に楽しい発表会を終えることができました。皆さん、仕事をもちながら、育児に追われながら、介護をしながらとそれぞれに多忙な日々を送られていますが、ピアノに対する熱心な気持ちが演奏に表れて本当に素晴らしい発表会でした。大人の演奏は上手い、下手ではなく心に語りかけるような演奏なので、たくさん間違っても途中で止まっても心温まる演奏でしたね。また、来年に向けて大好きなピアノを練習していきましょうあ。心からお疲れ様!そしてありがとうございました。プログラムの詳細はこちらから!(10/5)
「コンクール」
夏休みも終わり、9月になりました。この夏休みに4年生のA君、Hチャンはピティナ、ヤングアーティストコンクールに意欲的に取り組み、頑張りました。それぞれが優秀賞をとることができ、熱い暑い厚い夏が終わりました。

9月からは全員が12月の発表会に向けての練習に入ります。最年少(4歳)の生徒さんも2人参加しますよ。大人の発表会「若葉の会」は10月5日に吉祥寺の「ラ・フォルテ」で行います。こちらは最年長80歳のKさん、77歳のSさんはじめ後期高齢者のなんて言わせない勢いで25歳から80歳までの20人ほどの大人の生徒さんが一年がかりで練習した曲を披露します。
芸術の秋に向かって、皆さん頑張りましょう!(9/10)
「八手連弾」
今日は八手連弾について!先日有志の大人の生徒さんで、八手連弾を試みました。2台ピアノを使って4人で演奏します。普通連弾は2人で1台ピアノで演奏したり、2人で2台ピアノを使ってやりますが、我が家のレッスン室にある2台のグランドピアノを生かして4人で八つの手で連弾に挑戦しました。曲目はヘンデルの「水上の音楽」を八手連弾用に編曲したものです。最初は一人ずつレッスン。次に1台で2人ずつの合わせ、最後に4人で合わせて演奏してみました。皆さん、八手連弾ははじめてなので、どうなることやと不安気味でしたが、合わせてみるとなかなかものになっていましたね!最後は満足(?)いく演奏で終了しました。
連弾は一人では味わえない面白さや、アンサンブルの練習にもなり、とても勉強になりますね。
連弾は普段なかなかできませんが、今年の12月の発表会にはソロのほかに、連弾もやりますよ。その時は2人連弾ではなく1台3人6手連弾もやりますのでお楽しみにね!(7/24)
                         

   
6月の梅雨時になりました。今日は「基礎教育とは何か?」について考えてみました。ピアノを弾くための「基礎」というと楽譜の読み方、体や指の使い方など、いろいろな要素があげられますが、大切なのは「表現すること」「感じること」の力を育てることが基礎教育だと思います。ここで私が一番に思うことは「家庭もしつけも基礎教育のひとつ」ということです。私は家にやってくる生徒さんにまず、玄関に入ったら靴を揃える、から始まって、ご挨拶、返事、レッスン中の態度などおそらく他の先生よりピアノ以外のことでうるさいかもしれません。いや、実際うるさいです。ピアノだけを教えれば、そんなものは家庭で教えればいいじゃん!と思われる方も多いと思いますが、レッスン時間に遅れてきたり、返事も挨拶もしない、靴は脱ぎ捨て…等々ピアノを習う以前にすることをきちんと出来なければ「何のためにピアノを習うのか?」がわからなくなってきます。ピアノを習いに来る生徒さんがみんなピアニストになるわけではありません。そういったしつけの基本的なことが基礎教育、そしてそれがピアノという言葉の変りに伝えるもの、伝えたい感性を培っていくものが基礎教育だと思っています。そのために必要なのがテクニックではないでしょうか。最近は忙しさにかまけて、物事を機械的にこなしていく自分を発見して、唖然としました。もう一度「表現すること」「感じること」の原点に立ってみようと私自身が基礎に立ち返ろうと感じている今日この頃です。(6/20)
最近、決して上手く弾いているわけではないのに、私の心を動かすのピアノ弾く生徒がいることに気付きました。小学校1年生のS君と2年生のR君です。S君はまだ習い始めて1年もたっていません。指の形もよくないし、音も弱いです。R君も野球が大好きな活発な男の子で、ピアノも流暢に弾くことはできません。でも二人の演奏に共通しているものがあります。それは「語りかける演奏をしている」ことです。彼らはきっと、自分たちが弾く曲に対して無意識に自分の気持ちを語りかけているんだなぁ…と思います。ただ楽譜に書いてあることだけを弾くのではなく、自分の音楽をその中で表現できるからきっと聴き手に感動をあたえるんだろうなぁ…と思いつつ、一音一音を大切に心をこめて奏でようと再認識した今日この頃です。(5/17)
みなさんは今、FOX・TVで上映中の「アメリカン・アイドル」という番組をご存じですか。いわゆるオーディション番組で、日本でもかなり昔から「ちびっこのど自慢」(古い?)、「スター誕生」、「10週連続勝ち抜きのど自慢」などの番組がはやっていましたね。今、全米では大人気番組になっており、最後に残ったチャンピオンは本当に抜群の歌唱力やセンス、音楽性を備えておりスターへの道を確実に進んでいます。
同じ曲でも歌い手によってアレンジや表現や演出を変えるだけで原曲とは異なる曲になっていくこと、それは歌い手の個性をうまく捉え、なおかつ、その歌の本来の価値を損なわずに表現できるかが審査の対象になています。
この番組を見て、毎回感じることは「自分の個性を知るということ」がとても大切だということ、自分では分からず今まで眠っていた別の自分が他人の意見で発見できることも多々あり、あらためて自分を見直すことが大切だということを感じます。

 私たちが日々練習しているクラシック音楽はいわゆる「再現芸術」と言われています。いかに作曲者の意図を正しく表現することができるかが大切であり、単にその曲を演奏するのではなく作曲者がその曲をいかなる意図で作曲し、また、その曲が誕生するにあたっての経緯や時代背景などを調べていくことが大切です。さらに、そこで演奏者の個性を表現することも重要な演奏条件になりますから、これも同じ曲でも演奏者によって違った曲になっていくわけですね。
「自分を知る」ことがいかに大切か、そして、日々のレッスンでその気づかない自分を知ることを少しでもお手伝いができればと思いながらレッスンしているで毎日です。
 
 連休も後半に入りました。この休みは日頃、多忙な私にとってはとても貴重です。今まで十分に練習できなかったエチュードを中心に練習を重ねていますが、知られざる自分がいないかを再認識してみたいという期待に満ちた連休を味わっています。皆さんはどのような自分を再発見したいですか。がんばれ!私の「ピアノ・アイドル」たち!(笑)(5/3)
4月になりました。幼稚園に入園されるお子さん、小学校、中学校、高校にそれぞれ入学する生徒さん、そして、初めてピアノを習いだした小さなお子さんと大人の方々、また、頑張って練習しましょうね。
6月から始まるコンクールや10月には大人の「若葉の会」発表会、そして12月14日は生徒さんの発表会を予定しています。
みなさん、どんな曲が弾けるかな?発表会のまでだけでなく、日々の練習が大切ですからしっかり練習して自分で弾きたいなぁ…という曲があったら伝えてね!さあ、新学期も始まります。
楽しく練習していきましょうね(4/1)
音楽のもたらす効用について    今日は音楽が与える効用についてお話します。
私はずっとずっと前、音楽療法について勉強していたことがあります。日本は今では音楽療法士という職業が現れて、制度なども国が認定するというところまでになってきましたが、当時はまだまだ「音楽療法って何?」と言われていました。でも、この世に音楽が誕生した時から、音楽が人間によい影響を与えた時点で音楽療法は存在したと思っています。
私は自分で色々な音楽を聴いて(ほとんどがクラシックですが)、こんな時にはこんな音楽を聴いたら心の状態が落ち着き、安らぐのではないか、と勝手に「音楽の処方箋」と題して私の独断と偏見、また数々の資料をもとに音楽療法で周囲の人の症状をきいてカセット・テープにその曲を録音してプレゼントしていました。それが意外に喜ばれたのです。
今日はその中のいくつかをご紹介しましょう。

気持ちに不安を感じる時…ベルク「抒情組曲」、ボッケリーニ「イ長調交響曲」、ドリーブ「シルビア」など
気持ちに元気が出ない時…バッハ「コーヒーカンタ」、ブラームス「マリアの歌」、ヘンデル「水上の音楽」など
血圧が高い時…ボッケリーニ「フルートと弦楽のための協奏曲ニ長調」、バッハ「バイオリン協奏曲」、ブルックナー「ミサホ短調」など
胃腸が重々しい時…ブラームス「ピアノ・トリオ ハ長調」、バッハ「2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調」、ハイドン「ひばり」など
気持ちが落ち込んでいる時…ミロー「謝肉祭」、シベリウス「フィンランディア」、プロコフィエフ「シシリア組曲」など

これらは、まだまだほんの序の口ですが、悲しい時などはむやみに明るい曲を聴いたりするより、静かな悲しさを漂わせた音楽が効果的な場合もあるそうです
(「カタルシスの原理」といって悲しみを溢れ出してしまう方法です)。
少しは参考になりましたか。まだまだ沢山ありますので、また別の機会にお話ししてみますね。(2/10)

寒い毎日が続きます。レッスンでは手がかじかんで弾き始めはなかなか指が動かなくて大変ですね。ピアノの試験はいつも1月〜2月の寒い時期が多いので充分にカイロなどで手を温めて臨んで下さいね。

15日に行われた紀尾井ホールでも鈴木弘尚さんのピアノリサイタルは圧巻でした。前半はシューベルトから始まり、ショパン、リストと内容が盛りだくさん、後半はラフマニノフ作品で通常の1.5倍の聴きごたえある演奏会でした。テクニックもさることながら、作品ごとに繊細な憂いをもって、いや〜こんなに弾きまくるピアニストって日本に何人いるのかしら?

今年はいい演奏会にたくさん行って感動を、鋭気を、そして自分の勉強をしっかりやっていきたいです。
 (1/30)

新年おめでとうございます。皆さんは今年をどんな年にしたいですか。今年の夢は何ですか。
私は元旦に必ずピアノの「弾き初め」をします。午前中に3時間ぐらいです。そして今年も一年頑張りますから、少しずつでもピアノが上達できたらと願います(ちなみに今年の元旦はモーツァルト、ラフマニノフ、ヒナステラをさらいました)。
今年は子供の発表会、大人(若葉の会)の発表会、コンクール、コンサートなど盛りだくさんの行事が待っています。楽しみながらも時にはつらい練習もあるかと思いますが、一緒に頑張っていきましょうね。
一月から新たに習い始める生徒さん、少しドキドキ、ソワソワかな?笑顔で待っていますよ。
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