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2021-02

チェロ君、おめでとう!

 高校3年生のH君、チェロが好きで音大に進学したいと昨年、この教室にやってきました。

私はチェロは教えられないけど、楽典、聴音、ソルフェージュ、そして副科のピアノを教えることになりました。

最初にお父様とやって来た時、「息子にチェロで音大に行きたい!」と言われて、男の子が音大を出ても生活出来るのか心配で反対した!と聞きました。

でも、私の「本当にチェロで音大に行きたいの?」との問いに「チェロが大好きなんです!」と言った彼の目が輝いていたのが印象的で、好きなことが出来る人生は

一番幸せだ、彼なら大丈夫!と思いました。

彼にとってピアノは初めてで、本当は基本練習から始めなければならないのですが、受験までの一年で課題曲のソナチネまたはソナタを弾けるようにしなければ…。

あれもこれも練習する時間がないため、とにかく課題曲を弾けるようにしなければならないと一曲絞りの練習に突入しました。

9月になってようやくピアノが弾けるようになると、場に馴れるために、大人の発表会に出しました。

苦手なソルフェージュ、コールユーブンゲン、新曲、そして聴音も課題をたくさん出し、出来なければ録音を撮ることや自分で弾きながら歌う練習など、

日曜日の夜までレッスンは続きました。

ところが努力の甲斐が実って成果が出始めた時、受験する大学からコロナの影響で今年度の受験科目がチェロの専攻実技のみになるとの発表があり、楽典をはじめ

ソルフェージュ、ピアノの試験がなくなり私とのレッスンはその時点で終了になりました。

しばらく会わない日が続く中、どうしているかと思っていた今月半ば、受験前最後のレッスンで試験曲のバイドン・チェロ協奏曲の伴奏をしてほしいと頼まれました。

チェロのレッスンはアンサンブル的な勉強にもなり、楽しかったと同時に、久しぶりに彼の演奏を聴いて、この半年でとても上達したと感じました。

そして、先週入試が終わり、昨日東京音楽大学に合格したと連絡がありました。

一緒に練習してきた科目は受験では無くなりましたが、私にとっても受験生とのレッスンは勉強になり充実した時間を持つことができました。

今、音楽の入り口にたどり着き、これからもっともっと苦しいこともあるかと思いますが、大好きなチェロを生涯共に出来る喜び、そして合格した時の初心を忘れず、

これからも頑張ってくださいね!

合格、おめでとう!そして、楽しいレッスンをさせて頂き、ありがとうございました。

それはないでしょう!?

 先日、小学生とのレッスン中での会話。

「先生、この曲知ってる?えっ~知らないの? YouTubeで聴いてみなよ!」

「聴いてみなよ?!」誰に言ってんの?

別な小学生。ピアノ弾きながら「あ~、眠い、眠い」の連発の末、大あくび。

さらに高学年の生徒。

コピーするため貸した楽譜を返してきた。

「コピーできた?」の私の言葉に、返事もなく楽譜を渡す。

えっ目!?️黙って返すの?「ありがとうございます」とか何かひと言ないの?

最近、こんなやり取りが続いる。そういう言い方や態度ってダメでしょう?

学校でも先生に対してそういう言葉とか、態度してるわけ?

家庭や学校はともかく、ここではそういう態度は許さないよ!

レッスン中は私は先生だから友達じゃないし、「〇〇してみなよ!」とか、こちらが挨拶しても返事もなく首しかさげないなんてあり得ない。

ピアノ以外で、態度や言葉を注意するのは辛い。

でもピアノはいくら技術があっても心がないと弾けないよ。

態度の注意は疲れるから~と何も言わない先生がいるけど、それが出来ない私。

人間として大切なこと、教えながら自分も自身を振り返る。

ちょっとした気遣い、忘れないようにしたいものです。

 

鉛筆が…

 去年8月にピアノの調律をしてからまだ半年しか経っていないのに、この時期の乾燥でスタンウェイのピアノの音が狂い始めていました。

毎日の練習で気分が悪い上に、いくつかのキーがクシュクシュ鳴っている。

早速、調律師さんを呼んで、丹念に調律をしてもらった翌日、今度は弾き出すと雑音?のような音が聞こえ始めてきた。

???何だろう?この音は?調律したばかりなのに…。

再度、調律師さんを呼んで不具合を訴えると、鉛筆が3本もピアノの中から出てきたとのこと。

さらに姿は見えるのに、奥に入ってどうしても取ることが出来ない鉛筆がもう一本あって、それがピアノに中で共鳴して雑音として聞こえるらしい。

え、え、鉛筆が~!?

レッスンでは普通の鉛筆の他に赤や青の色鉛筆を使うし、生徒さんにも書いてもらうこともあるので、何かのひょうしに入ってしまったのかなぁ~?

それも3本、いや4本も…。

鉛筆を取り出すにはピアノを直角に立てて傾けないと取り出せないらしく、こりゃ無理だ~。

と言うわけで、今もピアノを弾くとある高さになると聞こえてくる雑音。

さて、どうしよう?

鉛筆を取り出す他の名案がうかぶまで、しばらくこのままの状態でレッスンしますので、雑音が聞こえてきたら、鉛筆も一緒にうなっていると思ってください。

でも、必ず取り出してみせるから、待っててね!

 

 

先生、合格したよ!

 中学3年のY君、幼稚園の時からずっと、この教室に通っていました。

野球大好きで、地元の野球クラブに所属して大会でもよい成績をおさめ大活躍の小、中学時代を送っていましたが、そんな彼も中3年になり、高校受験になりました。

希望の私立高校は内申書が1点足りないため、2学期の課題は一教科でよいから成績を1つあげること。

それで白羽の矢が当たったのが音楽。

実技の歌は褒められるのに、なぜ成績が3なのか筆記試験が悪すぎる?

そこで、期末テスト前に音楽の筆記特訓が始まりました。

何としても80点以上取らないと4にはなれない。

試験が終わり結果を聞くと、今まで50点以上取ったことがないのに、なんと83点!

これには私より本人が驚く。やれば出来るじゃん!

しかし、本人の第一希望は通学に便利な近い都立高校で野球をやりたい!

でも、成績が…。

希望高校に入るには内申書が心配。

それなら、一番得意な野球を武器にして野球推薦を狙おう!

内申書はもう変えられないから、実技の野球と面接対策に絞られました。

野球は毎日の自主トレを勧め、面接は?

ピアノ以外でも、大学受験等の面談練習をした経験がある私に、ここで面談の練習をしようとやってきた彼に、面談で聞かれる予想問題を用意し、練習開始!

「早口でわからない!」「抽象的な言葉が多すぎるから具体的に一つ一つ相手に分かるように話して!」等々面談特訓が始まりました。

面接は何度も繰り返し練習することで自信がつき、コツも分かるよ!

そして、入試の日。

受験生の誰より大きな声で自信持って話せた!とのこと。

「やるだけやったから、これで落ちても悔いはない!」の言葉で、合否に関係なく本人が納得いくまで頑張ったことにエール!

いよいよ火曜日の合格発表の日。

「先生、受かりました!」の言葉に思わず「やった~!」

奇蹟?いやいや全部本人の努力です!

そんな彼が春休みを利用してピアノ弾きたいと言ってきました。

休み中に何か曲を完成させよう!

この教室を辞めても忘れずに来てくれるY君、これからも素敵なお付き合いしましょう!

高校に入ってからも勉強、野球、そして音楽、楽しんでね!

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