2012-11

来月２３日に開催されるピアノ発表会まで残り一ヶ月を切りました。すでに暗譜を終えて、今か今かと発表会を待ち望む生徒さんもいれば、まだまだ最後まで譜読みが終わらず、四苦八苦している生徒さんまで様々です。

発表会はお祭りではなく、今まで頑張って練習してきた成果を大勢の方たちの前で披露するところ、人前で弾くことってどういうことかを勉強してほしいところ、最初に楽譜を渡された時、「エ～！こんな難しい曲弾けるの？」って思っても、頑張って練習すれば弾けるようになるよ！っていう自信をもってもらいたいところ。だから難しくても一人一人に思いを込めて選曲しました。

まだまだ頑張る時間はありますよ！何しろ子ども達の吸収する早さ、覚える早さは絶対に大人には真似できないですからね！

なんて、遠い遠い昔の自分を思い起こしながら、「いやいや、私だってまだまだ子ども達に負けないよ！」と今日もなかなか暗譜ができない頭脳にムチ打って頑張り続ける私です。

 

ノーベル化学賞受賞の鈴木章氏によると、「ここ十年の間で、日本は物理や化学でノーベル賞受賞者が増えているが、それは明治政府以来の科学や教育に対する努力が、平成のいま結果となって現れている。それだけ花開くまでに時間がかかる」と述べています。

私は、せっかちな性格で、何でも早く結果を出そうとする癖があります。特に最近、年々歳を重ねるごとに、人生の残された時間（大げさ？）を考えると、元々のせっかちにさらに拍車がかかり、何かを取り組んでも、結果を出したいと焦ることが多くなってきました。

リストの「詩的にして宗教的な調べ」の中の「葬送」はその名の通り、重く荘厳な曲で友人の死への追悼だけでなくショパンの追悼の念もあると言われています。

私はこの作品を練習していると、「葬送」の中に秘められた生から始まり、激情の人生、そして最後には永遠の静寂が訪れ、生涯を全うする人生を思い描くと同時に生かされていることの感謝の気持ちが湧き上がるのです。

なので、この曲にはとても価値あるものが感じられるのです。だから、だから…、難しくて完成までに時間が必要だと感じました。

最近始めた筋力トレーニング、テニスの回転打ち、そして、リストの「葬送」は長い時間かけてもやるだけの価値あるもの、だからそう簡単に手に入らないのですね。

「こんなに時間がかかるならやめてしまえ！」ではなく、「価値あるものには時間がかかる！」を大切に今日も頑張る私です。

 

今日は先日、目にした相田みつおさんの言葉を紹介しますね。

「受身

柔道の基本は受身       受身とはころぶ練習　負ける練習

人の前にぶざまに恥をさらす稽古

受身が身につけば達人

負けることの尊とさがわかるから」

 

人と張り合おうとか、人を負かせてやろうとか、やられたらやり返そうと考えるより、受身になって何でも受け入れよう、受身を覚えたら、転んでも何度でも立ち上がろうって思うようになりました。

長年、ピアノ教室で何人もの生徒さんと接していると、思わぬ出来事や「え～？？」と思うことや、これって常識？非常識？なんてことが多々あり、メールが日常化されると、感情的な文面が簡単に送られてきたりして、対応に四苦八苦することがあります。

受身は押されることではなく、受け止めること、立ち上がること、そう思いながら太っ腹を目指す私です。

 

 

今朝早く、仕事に向かおうと支度をしている時に「ピンポ～ン！」と玄関のチャイムがなりました。

えっ！！こんな時間に誰？　マンション内で何か落として拾った方が来てくれた？それとも宅急便？

怪訝な顔でドアを開けると、なんとテニス友達のＹちゃん。彼女の家は北区で遠く、仕事場はさらに遠い都心部。「こんな時間にど、ど、どうしたの？」

ただただ、驚く私に「お誕生日、おめでとう！」の一声！そうか、今日は私の○×歳の誕生日だ…。

毎年、歳を重ねる度に、日々の忙しさに流されることなく、この一年をどうやって過ごしていこうか！？と目標を決め、充実させたいと願いながら一年一年を送っています。さて、来年の誕生日までに何をしよう？

ピアノは、精神的にも充実さがないと弾くのは難しいと言われるリストの「詩的で宗教的な調べ」の中から、今まで弾いていない何曲かを弾いてみよう。テニスは回転打ちを覚えて頑張ろう！そして、Ｙちゃん、一緒にダブルス組んでテニスの試合に出ようね！

生きる目標があるって素晴らしい！それにはまず、健康第一ですね！

この一年が充実した歳を迎えれば、来年ももっと充実出来る！

歳はとりたくない？いいえ！たくさん取って、ますます素敵な、元気な私になりま～す！