- 2012-01-22 (日) 13:52
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私は以前、ひばりヶ丘パルコにあるカルチャーセンターで大人のピアノをの講師をしていました。もう、7年くらい前のことです。
その当時、第一期生として生徒だったSさんと知り合いました。彼女は痩身であるにもかかわらず、毎回精力的にピアノを弾いていらして、ベートーヴェンの悲愴、ショパンのスケルツォやバラードなどの難曲も果敢に挑戦していました。
私は2年前にカルチャーを辞めましたが、Sさんはその後もずっと私の教室にピアノのレッスンに通い続け、一昨年の夏まで元気に練習をしていたのですが、冗談で更年期??みたいな軽いのりで、ちょっと体調がすぐれないから、少しだけレッスンをお休みするね!と言って初めてお休みをとられました。それが、私と彼女の最後の会話になるなんて…。
今年の1月、娘さんから「5ヶ月前から脳の難病におかされ、ついに5日ほど前に亡くなった…」と連絡がありました。私は、最初、何が起こったか分かりませんでした。それでも必死に震える受話器の手を押さえながら、やっと現実を理解するには、とても長い時間が必要でした。
あんなに元気で、いつも私と冗談ばかり言い合っていたのに…、あんなに熱心にピアノを弾いていたのに…、私の愚痴もいつも聞いてくれた生徒以上の友だちみたいな存在の彼女が、まさか逝ってしまうなんて…。
彼女の棺にはラフマニフの「エレジー」を入れたと娘さんは話してくれました。
もう二度と、彼女のピアノを聴くことが出来ないんだ、もう二度と彼女にピアノを教えてあげられることが出来ないんだ…。
本当に悲しくて、涙が止まりませんでした。今年の「若葉の会」は彼女の追悼の意をこめて、みんなで頑張るからね。彼女が大好きだった「若葉の会」、いつまでも私たちを見守っていてね。ご冥福を心からお祈りいたします。
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